oogie


「ビブリア古書堂の事件手帖」は本の虫のための本

表紙

本のことが好きだから、本自体の課題に触れる小説を読んでみようか、と思ってこの三上延によって書かれた小説。ビブリア古書堂の事件手帖という本は、本が読めない体質を難儀している主人公と何より本が大好きで古書店を営業している女性の話だ。その二人、そしてその他の登場人物の事情や朦朧とした過去などに絡まっている謎は全部、それぞれに関係がある古書に関わっている。その本は全部実際の本なので、その参考文献を読んだことがあったら、この小説を読む経験はどう変化しているかちょっと興味がある。

この小説に含まれている謎は四つ。各章ごとに、完結した物語にとどまらず、長期的に展開も含まれている。読者として、ミステリーを自分で解く可能性もあって、フェアーな勝負だと思う。大抵のシーンはキャラの会話だけど、つまらないと思ったことは一度もなかった。そう言っても、この小説の弱点は人間関係で、それも小説家の意図的な決断だと思う。小説の終了も、難しい感情、もしかしたら未練が残っている。しかしそれも作家の計画通りかもしれない。これから、話はどう続けるか興味があっても、今はちょっと不安がある。

ところで、この小説は今まで日本語で読んだ本の中で一番難しかったものだ。